





今や私たちの社会や暮らしのエネルギーのあり方が根本から問い直されている。安定した供給や、環境へのやさしさに加えて、安全性や災害への備えが大きなテーマになってきた。東日本大震災そして原発事故以後、多くの人が職場や家庭で、省エネや節電に取り組んだ経験などを経て、家庭でつくる“創エネ”への関心が一段と高まっている。
創エネといえば多くの人が思い浮かべる太陽光発電。国の補助金制度や余剰電力の買取制度が追い風となって設置台数が伸び、着実に身近な存在になりつつある。そして太陽光発電と組み合わせることで省エネ・創エネをさらに本格化させると注目を集めているのが家庭用燃料電池・エネファームだ。
エネファームは都市ガスやLPガスから水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させて電気をつくる。さらに発電にともなって発生する熱でお湯をつくり、キッチンやお風呂、暖房など生活に欠かせない給湯に利用することができる。天候に左右されずガスから電気とお湯をつくる〈エネファーム〉。自然エネルギーである太陽光で電気をつくる〈太陽光発電〉。二つを組み合わせる〈ダブル発電〉は相乗効果によって、暮らしにダブル以上のさまざまなメリットを創り出してくれる。

通常、家から離れた発電所から各家庭まで送電する間のエネルギーロスは避けられない。エネファームは私たちの家までムダなく届けられるガスを使って発電する。つまり電気をつくる場所と使う場所が同じになり、送電ロスが少なく、つくった電気はムダなく使える。また、これまで発電所で発電するときに発生する熱はそのまま放置されていたが、エネファームはこの熱を利用してお湯をつくる。従来の発電システムのエネルギー利用率が約37%だったのに対して、エネファームは約80%とはるかに高効率だ。
エネルギーのムダがないエネファームを使えば、家庭でのCO2削減効果は年間約1.3トン。太陽光発電の同効果は年間約2.9トンで、ダブル発電なら年間約4.2トンにおよぶCO2削減効果が期待できる。
エネファームが発電の際に生じる熱でつくるお湯は、浴室やキッチン、温水床暖房などにたっぷり活用できる。急な来客などで大量のお湯が必要になった場合などは・・・(この続きは住宅情報誌「スミタク2012」で)